おかあさんといっしょ「ブーフーウー」

『ブーフーウー』は、『三匹の子ぶた』をモチーフにした着ぐるみ劇。部分的に人形劇の形も用いられた。1960年9月5日から1967年3月28日NHK総合テレビで放送された。1966年からは、『うたのえほん』内に吸収された(同時期に『うたのえほん』が『おかあさんといっしょ』に併合)。

西洋昔話の『三匹の子ぶた』の後日談という設定で、メキシコ風の舞台設定に、長兄でブーブーと愚痴をこぼす「ぶつぶつ屋」のブー、次兄ですぐくたびれてフーフー言う「くたびれ屋」のフー、一番下でウーウーと頑張るしっかり者のウーという3匹の子ぶたと、彼らを食べようとするオオカミの絡むコメディ風の物語。放送の途中でオオカミと子ぶたたちは仲良くなった。また、ユーモラスなゆうれいや、かわいいがわがままなインコのペロちゃんなどの脇役もあり、子供たちに人気を博した。

進行役の「おねえさん」は、当初は女優荻昱子で、1965年11月里見京子に交代した。

番組はおねえさんがかばんの中からブーフーウーの小さな人形を取り出して、舞台の上の子ぶたたちの小さな家の前にセットすることから始まる。壁に取り付けられた大きなハンドルを廻してネジを巻くと舞台の上の三匹が動き始める。ここから場面は着ぐるみに変わるが、この変化は当時の子供たちを不思議がらせた。オオカミはビスケットが大好きで、よくおねえさんにビスケットをもらっていたが、この場面は小さな人形のオオカミと大きな実物のおねえさんのやりとりであり、オオカミでさえかわいい存在だった。番組終了で子ぶたたちはおねえさんによってカバンにしまわれた。

モノクロ制作でNHK公式には最終回しか映像が残っていないとされている。2009年には「もう一度見たいETV50」に選ばれ再放送された。