悪魔くん

『悪魔くん』(あくまくん)は水木しげる著の漫画および、それを原作として作成された特撮テレビドラマ、テレビアニメ。

特撮ドラマは1966年(昭和41年)10月6日から1967年(昭和42年)3月30日までNET系の毎週木曜日19:00 - 19:30で全26話。当時のマガジン編集長である内田勝の著書『「奇」の発想』によると内田と渡辺亮徳によるゲゲゲの鬼太郎の企画がテレビ局に受け入れられていないことからまず制作費の安い実写により悪魔くんを作成しそのヒットにより鬼太郎の企画を進めることを目的とした旨の記述がある。各話プロットなどに水木自身が参加しているという。後の『仮面ライダー』などの東映特撮作品の原点となった。東映製作。モノクロ。

水木しげるの大ファンでもあった東映の平山亨プロデューサーは当初、貸本漫画版を実写ドラマ化するつもりであったが、1話完結形式にしたのは、原作者の水木しげるの「毎週視聴者をTVの前に捉まえるためには、この方式のほうがよい」とする意見があったためで、TV業界を知らないはずの水木の卓見さに驚いたと語っている。

平山によると「東映だって巨大特撮をやれるところを見せよう」という気概と「映画の方をリストラされてきた人達」の情熱があわさり「今じゃ劇場用映画本編だってやれない位もの凄い凝りよう」の作品になった。この結果、予算の三倍を越える制作費となり、平山は「会社を潰す気かぁっ!」と怒鳴られたという